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奈良漆器 パートⅡ

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奈良漆器 パートⅡ

 この螺鈿は、中国から伝わったもので現在では韓国の物が安くで売られている。しかし、日本の方が精巧で仕事が細かいように見える。ただこの塗師で螺鈿まで仕事をされる方が激減している。例えば、奈良漆器では昭和12年には70名程おられたが、平成8年には14名、平成20年にはたったの6名に現在では、昨年に人間国宝の北村昭斎さんが他界されて片手も居ない状況である。幸い樽井家は、息子さんが跡を継がれているようであるが、何とかこの伝統ある技法を受け継いでほしい。樽井氏の作ったこのお盆は、上皇様が来られた時にこの螺鈿のを使用している。ちなみにこのお盆の文様であるがどこかで見たことはないだろうか?これは、正倉院の中にある螺鈿の文様であるが、ヴィトンのバッグのモノグラムに使われている。かなり以前、パリ万博に出されたものであるがいいように言うと参考にしたらしい。各ブランドの製作者は、日本の古典的な模様を調べている。普通のお盆の値段的には0があと3つくらいである。値段は聞かなければよかったと後悔している。

 

樽井喜酔氏作の正倉院文様のお盆(喜多誠一郎氏所有)

奈良町樫舎の和菓子